2018.10.05
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2018年度懇親事業(11/3)開催のお知らせ
2018年度の教育後援会懇親事業を下記の通り開催いたします。
懇親事業は、会員の皆様の親睦をはかり、様々な文化に触れていただくことを目的に、
近年は京都の文化や芸術に関する催しを行っております。
本年度は、来たる11月3日に、和ろうそくに関する講演会を開催いたします。
伝統工芸品としての和ろうそくを手作りし、“灯り”に新たな可能性を見出す、和ろうそく会社大與
四代目大西巧氏によるお話やろうそくを用いた実演を行います。
多くのみなさまのご参加をお待ちしております。
講演会「日本の文化と暮らしを灯す 和ろうそくの世界」
講師:和ろうそく会社大與 四代目 大西 巧 氏
聞き手:本学伝統産業イノベーションセンター長 米原有二
開催日時:2018年11月3日(土、祝)14:00~15:30(予定)
会場:京都精華大学本館4階 H-417
《申込方法》申込フォームより、10月18日(木)までにお申込みください。
*ご家族の参加はお申込の方と合わせて2名様まで受付けいたします。
*在学生はご参加いただけません。
*当日キャンパスでは学園祭を開催しております。
〔講演概要〕
ふんわりとした丸みを帯びて、瞬くように揺れる炎。
伝統的な櫨蝋(はぜろう)と手掛け製法でつくられる和ろうそくは、見る者の心をあたたかく照らします。石油由来の材料を用いる洋蝋燭とは異なり、天然素材だけでつくる和ろうそくは環境負荷が低く、油煙が少なくクリーンで、お部屋やお仏壇を汚しにくいという特性を持ちます。
近年、災害避難時などの灯りとして和ろうそくが再評価される機会も多くなり、それに伴って「和ろうそくの灯火で暮らす」かつての日本人の生活への関心も高まっています。2018年は近代日本の大きな転換点となった明治維新から150年目の節目です。この間に、日本文化のあり方は大きく変化しました。また、私たちの暮らしの灯りも。谷崎潤一郎は『陰影礼賛』のなかで、和ろうそくが生む光と陰が日本の空間構成において重要な意味を持つと記しています。日本文化の根幹である荘厳美術や茶室、木造建築などのすべては、陽光と和ろうそくの灯りで目にすることを前提につくられ、今日まで受け継がれてきました。
和ろうそく職人の大西氏は、和ろうそくを通じて、文化の継承や暮らしのあり方について考え、独自の取り組みを続けられています。伝統に根ざしながら、未来を描き続ける手仕事の担い手に、製法や素材のこと、日本文化のこと、これからの伝統産業について伺います。
今回の講演は電気照明を極力抑え、和ろうそくを灯しながらおこなう予定をしています。
〔講師〕大西 巧 氏
近江手造り和ろうそく大與 四代目 和ろうそく職人
1979年滋賀県生まれ。伝統的な櫨蝋をはじめとする天然素材の保持・探求を続け、米糠に含まれる蝋だけでつくる「お米のろうそく」を企画・デザイン・製作し、2011年度グッドデザイン賞、グッドデザイン中小企業長官賞を受賞。また、暮らしのなかの「灯り」としてのろうそくを見つめなおす展覧会活動・空間演出協力なども精力的におこなっている。2014年には「火と人を繋ぐ」をコンセプトにした新ブランド「hitohito」を立ち上げた。
近江手造り和ろうそく 大與
創業大正3年(1914)。滋賀・高島で伝統の素材と手仕事を守り継ぐろうそく老舗。仏事や茶事に用いるろうそくを手がけ、日本の文化・空間を灯し続ける一方で、暮らしに寄り添う灯りを作り続ける。大本山永平寺御用達。www.warousokudaiyo.com
[お問合せ先]
京都精華大学経営企画グループ内 教育後援会事務局
TEL:075-702-5201 FAX:075-702-5391
E-mail:kouenkai@supporter.kyoto-seika.ac.jp